相続手続きが面倒なワケ

こんにちは、八王子・多摩で会計事務所をやっている税理士の古川顕史です。

相続手続きとはよく複雑で面倒と言われますが、実際に経験してみなければ、その大変さは伝わりづらいかと思います。

だからと言って、何もしないままいざ相続が始まれば、やることの多さに混乱を招いてしまう恐れがあります。手続きの中には期限が決まっているものあるので、しっかりと事前準備をしておく必要があります。

本記事では、相続手続きが如何に大変なのかを説明いたします。本番で慌てないためにも、是非参考にしていただければと思います。
 

【相続手続きが面倒な理由】

(1)相続に関する専門知識を持つ必要がある

誰が相続人になるのか、見つけた遺言書をどうしたら良いのか、相続ではある程度の知識を持っていないと、手続きがスムーズに進みません。

制度や手続き方法はインターネットから調べられますが、専門用語が多い文章を解読していくことになるので、慣れていなければ、かなりの手間を要します。

(2)戸籍謄本などの取得

戸籍等の取得は、相続人を確定する目的で必須の作業です。多くの場合、「被相続人の出生から死亡までの全ての戸籍」と「全ての相続人の戸籍」を取得します。

相続人が少なければ戸籍の取得も容易になりますが、大抵は数箇所の役所から戸籍を取り寄せることになります。戸籍取得は中々に手間と時間がかかるのです。

なお、戸籍を取り漏らすと、後から他の相続人の存在が発覚し、全ての手続きがストップする可能性もあります。

(3)財産調査

遺産分割協議や相続税申告を行うために、相続財産がどの位あるかを調べなければなりません。(遺言書があっても、財産の記載漏れの可能性があるので、調査が必要です。)

預貯金については、金融機関ごとに残高証明書を取得しますが、口座の所有数が多いと結構な手間がかかります。また、金融機関の窓口も毎日開かれているわけではなく、仕事をしている方は大変です。

不動産においても、固定資産税の納税通知書を探したり、市区町村役場の税務課で、被相続人名義の不動産がないか調査する必要があります。当然ながら役所の窓口も開いている時間が限られるので、忙しい方には負担が大きいでしょう。

(4)名義変更

相続では預貯金、不動産、株式等有価証券、保険、自動車などについて名義変更が必要です。

これらの手続きは一日で終わるものではなく、金融機関や役所、法務局などの各窓口に複数回足を運ばねばなりません。もし、担当窓口がお住まいの地域から遠い場合は、負担も大きくなるでしょう。

(5)相続税申告

相続税の申告は相続人が相続開始を知ってから10ヵ月以内に行います。

相続税申告を行うには、財産評価の方法はもちろん、各種控除制度など、様々な事項を調べなくてはなりません。

期限内に申告をする大変さもありますが、税額計算を間違えるリスクもあります。申告額を間違えた場合は、ペナルティーとして通常よりも高い税金を支払わされます。
 

【相続手続きはやることが多い】

相続手続きが面倒な理由は、やることの多さにあります。各機関へ出向いたり、郵便で書類を送付したりしたりして、一つずつ手続きを完了させていかねばなりません。

各機関ごとに、必要な書類は異なります。手続き方法を調べたり、必要書類を集めたり、他の相続人から署名捺印をもらったり、不備がある度にやり直したり、このようなことが重なっていくうちに負担も大きくなっていくのです。

仕事をしている場合、忌引き休暇を使えば何とかなるとお考えの方もいますが、必要書類の収集や相続人同士の連携が思ったように上手く進まないのが相続手続きなのです。

手続きをすべて終えるまで1年近くもかかったという例もあります。
 

【面倒な相続手続きのご依頼は八王子相続サポートセンターへ】

相続手続きは、想像以上に面倒で時間がかかるものです。そのため、事前に相続人同士で連絡を取っておく、必要資料を揃えておくといった事前準備が大切になります。

不安な場合は、専門家に手続きを代行してもらうのもよいでしょう。

相続についてのお悩み・ご相談がありましたら、八王子・多摩の古川会計事務所・八王子相続サポートセンターへお気軽にお問い合わせください。

70余年の豊富な実績を持つ税理士が親切・丁寧に対応いたします。

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投稿者: 古川顕史(公認会計士・税理士)

八王子相続サポートセンター センター長。 公認会計士・税理士。 早稲田大学商学部卒業 あずさ監査法人退社後、古川会計事務所入所。 八王子相続サポートセンター所長 相続税対策(納税予測、資産組替シミュレーション等)立案多数。