こんにちは、八王子・多摩で会計事務所をやっている税理士の古川顕史です。
今回は初歩である相続税の基本知識について前後編にわけておさらいをしていきます。
≪相続税とは≫
相続税とは、その名前の通り「相続が行われた際に課される税金」のことです。
被相続人が亡くなられてから10か月以内が申告の期限となります。
相続したタイミングで以下のケースに該当する場合は、相続した全ての財産が課税対象となります。
・財産の受け取り時、日本国内に住所を所有
・財産の受け取り時、日本国内に住所はないが日本国籍を保有、かつ被相続人から財産を受け取った人が、被相続人が亡くなる前10年以内に日本国内に住所を持っていたことがある
・財産の受け取り時、日本国内に住所なし、日本国籍も保有していないが、被相続人自身がなくなった日に日本国内に住所を所有していた
≪相続財産とは≫
相続する財産には、借地権を含む土地、建物、現金、預貯金、株式・債券などの有価証券、貸付金や売掛金、特許権や著作権、ゴルフ会員権などの権利、貴金属、宝石、自動車、家具、美術品などの資産価値のある物品が含まれます。
相続する金額については、「法的に効力のある遺言書」があった場合は、その内容に従います。
自筆遺言書の場合、家庭裁判所にて検認を受けなければなりませんが、公正証書である遺言の場合にはその必要はありません。
≪公正証書遺言≫
一般的な自筆証書遺言とは違い、遺言者が公証役場の公証人に遺言内容を伝え、公証人は遺言者から聞いた内容を遺言書に落とし込むという、共同で作られる遺言書です。
≪相続人の順位≫
如何なる場合でも、被相続人の配偶者は必ず相続人となります。
配偶者は財産を自動的に受け継ぐことになるため、対象となる人は必ず遺産相続の手続きに参加する必要があります。
また配偶者以外の人は、以下の順位により相続人となります。
①被相続人の子ども
被相続人の子ども・養子、あるいは孫、ひ孫まで相続人になります。
②被相続人の親
被相続人に子どもや養子、あるいは孫、ひ孫がいない場合、被相続人の父母が相続人となります。
③被相続人の兄弟姉妹
①と②がいない場合に限り、被相続人の兄弟姉妹が相続人になります。
①の対象者がいる場合、②、③にあたる人の相続権はありません。
同様に、②にあたる人がいる場合には、③の人の相続権はありません。
如何でしたでしょうか。
後編では実際の計算方法や税率・控除額についておさらいをしていきます。
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