相続税の基礎知識をおさらい(後編)|八王子・多摩の相続なら

こんにちは、八王子・多摩で会計事務所をやっている税理士の古川顕史です。

今回も初歩である相続税の基本知識についておさらいをしていきます。

この記事では実際の計算方法や税率・控除額について簡単な解説をいたします。

相続について八王子・多摩で会計事務所を営む税理士がわかりやすい言葉で解説

 

≪法定相続分の割合≫

遺産相続は、誰がどれくらいもらえるかというのは法律上決定されており、その取り分のことを「法定相続分」と呼びます。
前編で相続人の順位について解説いたしましたのでそちらと合わせてご参考ください。

法定相続分の割合のケースとしては以下があります。

◆配偶者と子どもが相続人であるケース
・配偶者は2分の1
・子供は2分の1(子供全員)

◆配偶者と親が相続人であるケース
・配偶者は3分の2
・子どもは3分の1(子供全員)

◆配偶者と兄弟姉妹が相続人であるケース
・配偶者は4分の3
・兄弟姉妹は4分の1(全員)

◆相続人に配偶者がいないケース
・子のみが相続人:子全員で均等に配分
・親のみが相続人:親全員で均等に配分
・兄弟姉妹のみが相続人:兄弟姉妹全員で均等に配分されます

法定相続分は法律上決められているものの、遺言書に分配の取り決めが指定されていた場合は、遺言書の記載の通りとなります。
また、相続人全員同意のもとである場合は、法定相続分は自由に変更することが可能です。

 

≪相続税の計算≫

相続税の計算は、相続金額から借入金等の負債や葬式の費用、基礎控除額である
3,000万円+600万円×法定相続人の数を差し引いて行います。
金額結果が課税対象となる遺産の総額です。

課税遺産総額を各相続人に決められた率により割り振ります。
そして割り出された金額に税率を掛け、控除額を差し引き、課税額を算出します。
なお、課税遺産総額が基礎控除額以下となったケースについては、相続税は発生しません。

 

≪相続税の税率と控除額≫

課税対象額により相続税の税率と控除額は以下の通りになります。

・1,000万円以下の場合、税率10%で控除はなし
・3,000万円以下の場合、税率15%で控除額は50万円
・5,000万円以下の場合、税率20%で控除額は200万円
・1億円以下の場合、税率30%で控除額は700万円
・2億円以下の場合、税率40%で控除額は1,700万円
・3億円以下の場合、税率45%で控除額は2,700万円
・6億円以下の場合、税率50%で控除額は4,200万円
・6億円超の場合、税率55%で控除額は7,200万円

 

≪相続税の申告の際に必要となる主な物≫

戸籍謄本、遺言書、遺産と債務の目録や一覧表、葬式費用の領収書、相続税法と財産評価基本通達による遺産の評価、遺産分割協議書(遺言書が無い場合)が必要となります。

また、被相続人が亡くなってから10ヵ月以内に、上記書類を整理した上で、被相続人の住所地を所轄する税務署へ申告、納税を行わなければなりません。

 

如何でしたでしょうか。

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