こんにちは、八王子・多摩で会計事務所をやっている税理士の古川顕史です。
今回は相続税の計算方法②でも登場した「みなし相続財産」についてわかりやすく解説していきます。
【みなし相続財産とは?】
みなし相続財産とは被相続人(亡くなった方)が亡くなったことにより発生する財産です。
亡くなった時点では被相続人の財産ではありませんが、
被相続人の財産とみなされるものを言います。
みなし相続財産には主に2種類あります。
①死亡保険金
死亡保険金とは、亡くなった方が生命保険に加入していた場合、
死亡時に受取人となっている方が受け取る保険金のことです。
被相続人が保険料の全部または一部を負担していたものは課税対象となるため、
多くの場合は課税対象となるでしょう。
ただし【500万円×法定相続人の数】までの保険金は非課税となり、
課税対象となるのはこれを上回る分のみとなります。
②死亡退職金
死亡退職金とは、会社で働いている方が亡くなった時、
勤務先から遺族に支給される退職手当のことです。
非課税の扱いは、上記の「死亡保険金」と同じです。
退職手当以外にも、功労金や弔慰金、花輪代や葬祭料などが
勤務先から遺族に支給されることがありますが、
それぞれ課税・非課税の区分が異なります。
非課税 | 課税 |
花輪代 葬祭料 |
退職手当 功労金 |
弔慰金に関してはさらに細かく課税区分が分かれているため注意が必要です。
弔慰金が… | 非課税 | 課税 |
業務上の死亡である場合 | 死亡当時の普通給与3年分相当 | ←を超過する金額 |
業務上の死亡でない場合 | 死亡当時の普通給与半年分相当 | ←を超過する金額 |
※普通給与とは俸給、給料、賃金、扶養手当、勤務地手当、特殊勤務地手当
それ以外に、相続財産として扱われるものは次の通りです。
①相続時精算課税適用財産
相続時精算課税適用財産とは、被相続人から生前に相続時の精算を前提に贈与され、
相続時に相続財産に取り込まれて相続税額を計算する財産です。
支払った贈与税は控除されます。
②相続開始前3年以内の贈与財産
相続開始前3年以内の法定相続人への贈与財産は、相続財産に取り込まれ、支払った贈与税は控除されます。
みなし相続財産についてご不明点がございましたら、
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