非課税財産とは?|八王子・多摩の相続なら

こんにちは、八王子・多摩で会計事務所をやっている税理士の古川顕史です。
相続税の計算方法②でも触れた非課税財産について解説していきます。

【非課税財産とは?】

相続財産の中には相続税の課税対象とならない非課税財産があります。
非課税財産になる理由は、墓地や仏壇等、その性質上課税することが相応しくないものだからです。

では、具体的に何が非課税財産に該当するのか、詳しくご紹介していきます。

相続について八王子・多摩で会計事務所を営む税理士がわかりやすい言葉で解説

【非課税財産の種類】

祭祀財産(さいしざいさん)

墓地や墓石、仏壇、仏具、位牌、墓碑、神や祖先を祭る道具など日常礼拝をしている物は非課税財産となります。
祭祀財産は性質上、相続人間で分割して相続することができず、相続人の中の1人が代表して相続する必要があります。

※ただし、骨董品のように価値があるもの、投資対象や商品として所有しているものに関しては課税対象となります。

 

公益事業に使われることが確実なもの

宗教、慈善、学術、その他公益を目的とする事業を行う一定の個人などが相続や遺贈によって取得した財産で、公益を目的とする事業に使われることが確実なものは非課税財産となります。

※ただし、財産を取得した個人やその親族等が利用する施設や、特別な利益を得るための事業である場合には課税対象となります。

 

心身障害者扶養共済制度に基づく給付金の非課税

地方公共団体の条例によって定められ、精神や身体に障害のある人又はその人を扶養する人が取得した財産で、心身障害者共済制度に基づいて支給される給付金を受ける権利は非課税財産となります。

※ただし、脱退一時金は課税対象となります。

 

【500万円×法定相続人の数】までの生命保険金

相続によって取得したとみなされる生命保険金のうち500万円に法定相続人の数を掛けた金額までの部分は非課税となります。

※法定相続人の中に相続の放棄をした人がいる場合でも、その放棄がなかったものとして頭数に入れて計算します。

 

【500万円×法定相続人の数】までの死亡退職金

相続や遺贈によってもらったとみなされる退職手当金等のうち500万円に法定相続人の数を掛けた金額までの部分は非課税となります。

※法定相続人の中に相続の放棄をした人がいる場合でも、その放棄がなかったものとして頭数に入れて計算します。

生命保険・金死亡退職金については、みなし相続財産のコラムでも詳しく解説しています。

 

個人経営の幼稚園の事業に使われるもの

亡くなった方が個人で幼稚園を経営していた場合、事業に使われていた財産で一定の要件を満たすものに関しては非課税となります。
なお、相続人のいずれかが引き続きその幼稚園を経営することが条件となります。

相続について八王子・多摩で会計事務所を営む税理士がわかりやすい言葉で解説

 

その他

相続や遺贈によって取得した財産で相続税の申告期限までに国又は地方公共団体や公益を目的とする事業を行う特定の法人に寄附したもの、あるいは、相続や遺贈によってもらった金銭で、相続税の申告期限までに特定の公益信託の信託財産とするために支出したもの

参考:国税庁HP「No.4108 相続税がかからない財産」

 

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