こんにちは、八王子・多摩で会計事務所をやっている税理士の古川顕史です。
今回は税額控除の種類(未成年者控除・障害者控除)について解説していきます。
≪未成年者控除とは≫
相続税は様々な控除が用意されています。
その中でも、未成年者を対象にしたものが未成年者控除です。
未成年者控除とは、満20歳未満の相続人が財産を取得した場合に利用できる相続税の控除です。
相続開始日時点から満20歳を迎えるまでの年数に応じて、一定額が相続税の税額から控除されます。
ただし、未成年者控除は以下の3条件を全て満たしていなければ利用できません。
1.相続の時点で日本に住所があるか、下記2つに該当する人 ・日本国籍を有している ・相続人か被相続人が相続前5年以内に日本に住所を有していた 2.財産の相続時点で満20歳未満である 3.相続で財産を取得した人が法定相続人である |
ほとんどの方は上記に当てはまるものと考えられます。
仮に海外へ留学している場合でも、日本国籍を有しており、かつ5年以内に日本に在住していたなら問題ありません。
控除額は「年数×10万円」となり、満20歳を迎えるまでの年数に応じて控除額が決まりますが、1年未満の期限がある場合は切り捨てて計算します。
例えば相続人が12歳5ヶ月の場合、5ヶ月を切り捨てて12歳として計算し、20歳を迎えるまで8年あるものと考えます。
このため計算式は「10×8=80」となり、80万円が相続税額から控除されます。
≪障害者控除とは≫
相続税における障害者控除は、以下の4条件をすべて満たした場合に限って適用されます。
1.日本国内に住所があるか、下記2つに該当すること ・日本国籍を有している ・被相続人・相続人のいずれかが相続開始前5年以内に日本へ住所を有していた 2.相続時点で障害者であること 3.満85歳未満であること 4.相続した人が法定相続人であること |
上記4つを満たせば、相続税から一定額が控除されます。
計算方法は「85歳までの年数×控除額」で、控除額は一般障害者が10万円、特別障害者が20万円となります。
例えば特別障害者の相続人が58歳の場合、「(85-58)×20=540」となり、540万円が控除されます。
≪専門家のアドバイスも活用を≫
相続に関する各種控除は沢山種類があります。
しかし未成年者控除・障害者控除いずれも適用条件などが細かく規定されており、自分が対象なのか判断に迷う場合もあるでしょう。
もし悩んだ時は、専門家にアドバイスしてもらうことをおすすめします。
税理士は相続に関しての相談も受け付けていますので、一度相続に強い税理士へ相談してみてはいかがでしょうか。
未成年者控除・障害者控除についてわからないことがありましたら、
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