相続税の連帯納付義務とは?|八王子・多摩の相続なら

こんにちは、八王子・多摩で会計事務所をやっている税理士の古川顕史です。

今回は相続税の連帯納付義務について解説していきます。

相続について八王子・多摩で会計事務所を営む税理士がわかりやすい言葉で解説

 

≪1.相続税は連帯納付義務がある≫

複数人が財産を相続した場合、それぞれが相続税を申告して納付する必要があります。
相続税は代表1人が一括納付することが認められておらず、例えば相続人3人に相続税が発生した場合は3人それぞれが申告・納付をしなくてはいけません。

 

しかし、仮に1人でも申告や納付を忘れてしまうと、他の相続人の相続税の負担が生じることがあります。
これを連帯納付義務と呼んでおり、最悪のケースでは財産を差し押さえられる可能性があるのです。

 

≪2.連帯納付義務の制度について≫

連帯納付義務は、相続人全てが連帯して相続税を納付する義務を言います。
仮に相続人3人のうち、1人が相続税の納付を拒んだり、忘れてしまった時は、他の2人が代わりに収めなくてはいけない制度です。
相続税は基本的に全員が納めるものであり、1人でも納付しなかった場合は連帯義務があるのです。
相続税は、相続人全てが納税まで責任を負う制度と解釈できます。

 

相続税は延納が認められる場合もありますが、連帯納付義務が生じた時は認められません。
速やかに現金での一括納付が必要であり、更に罰則として利子税が発生します。
もし現金が無い場合は、相続した財産を処分するなどして捻出する必要も出てくるでしょう。

 

連帯納付義務は、まず税務署からの督促状で通知があります。
連帯納付義務者全てに送付され、1人が滞納している旨や連帯納付義務に関しての内容が記載されています。
こうした督促状を見て、初めて誰かの滞納に気付くケースもあるでしょう。

 

相続税の申告期限から5年が経過し、かつ納税義務者(滞納した本人)が延納・納税猶予を申請した場合は連帯納付義務から外れる場合があります。
ただし、申告期限から5年以内に督促状を受け取った場合は連帯納付義務が続きます。
結局逃れることは難しいため、滞納している相続人が納税しない限りは義務が生じると言えるでしょう。

 

なお、連帯納付義務では平等に負担が生じるため、滞納者がずっと拒み続けると財産差し押さえのリスクがあります。
自分は相続税の納付が済んでいても、ある日突然差し押さえられる可能性があるので注意が必要です。

 

≪3.相続は税理士に相談を≫

相続は何かと揉めることの多い問題ですが、特に滞納には注意するべきでしょう。
誰かが滞納しただけでも連帯納付義務が生じ、他の相続人に迷惑がかかってしまいます。
こうした滞納のリスクも潜んでいるため、相続の際は税理士への相談もおすすめです。
もし自分が滞納した時も、円滑な問題解決や、納付のためのアドバイスをもらうと良いでしょう。

 

相続税の連帯納付義務についてわからないことがありましたら、
八王子・多摩の古川会計事務所・八王子相続サポートセンターへお気軽にお問い合わせください。

70余年の豊富な実績を持つ税理士が親切・丁寧に対応いたします。