なぜ 相続税 対策が必要なのか?やらないとどうなるのか?

相続税

こんにちは、八王子・多摩で会計事務所をやっている税理士の古川顕史です。

相続の際に、相続財産額(財産評価額)に応じて課される税金が「相続税」です。相続税は取得額ごとに相続人が支払います。

相続税には「基礎控除」という一定の控除額が設けられているので、この範囲に財産がおさまっているのであれば、相続税は生じません。

ですが、不動産など高額な財産がある場合は、基礎控除を超える可能性は高くなります。実際のデータでは亡くなった方のうち相続税の対象になったのは8.0%〜8.3%程度であるため、およそ12件のうち1件程度の割合で相続税は発生するようです。

相続税を支払う必要があることがわかっている場合、早めに相続税の対策をしておくべきです。対策をしておかないと、納税資金を確保できない等、困った状況になってしまいます

 

【相続税対策が必要な理由】

相続税は法人税や所得税と違って、稼いだ所得に対してではなく、「故人の財産」に課税されます。

法人税・所得税は、資金を使いすぎなければ、納税資金も確保できるでしょう。しかし、相続税は故人の財産に税金がかかる以上、その資産内容次第で納税資金を用意できなくなります。

一例を挙げると、相続財産のほとんどが土地や建物で、現金や預貯金が少ない場合です。仮に金融資産が0円で1億円のマンションが相続財産だった場合、相続人が子供一人ならおよそ1,220万円の納税資金を用意しなければなりません。

納税資金が用意できなければ、相続税を払うために不動産を売却したり、利子を支払って延納制度を適用するといった手続きが必要になります

もし、相続人が該当不動産に住んでいた場合は、相続によって自宅を失うケースも想定されます。また、土地や家を売却すれば、売却時に所得税がかかるので、その分も財産を減らすこととなります。(延納した場合も利子を支払うので、通常よりもお金がかかりますし、制度が適用されない場合もあります。)

このようなことにならないように、相続税対策がとても重要となってくるのです。

 

【まずは税額をシミュレーション】

相続税は、課税対象となる相続財産の合計額から基礎控除額を差し引いた金額(課税遺産総額)を法定相続分に応じて案分した取得金額に税率を掛けて算出します。基礎控除額を求める式は以下の通りです。

3,000万円+(600万円×法定相続人の数)

基礎控除額は、「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で求めます。たとえば、法定相続人が配偶者と子供2人の計3人なら、基礎控除額は4,800万円です。

このケースでは、相続財産の額が4,800万円以下なら相続税はかかりません。反対に、4,800万円超える部分に相続税がかかってくることになります。

法定相続分(法定相続分に応じる取得金額)を求めた後は、以下の速算表を参考にして税額を算出しましょう。相続人ごとの税額を合計した金額が相続税の総額です。

相続税率

 

【具体的な相続税対策】

(1)生前贈与の活用

個人から個人へと財産を渡す場合、贈与税がかかってきますが、1月1日から12月31日までの1年間は110万円の非課税枠が設定されています

この非課税枠は毎年更新されますから、上手く活用すれば毎年110万円ずつ無税で財産を移動させることができます。

ただし、「定期贈与」とみなされて税務署から贈与自体を否認されて課税される可能性もあるので、活用する場合は注意が必要です。

(2)死亡保険等を活用する

死亡保険にも「法定相続人の数×500万円」の非課税枠が設定されています。また、保険金は現金で受け取れるので、相続税の納税資金にも充てられます。

ただし、死亡保険は、契約者、被保険者、保険金の受取人の設定によって課される税金が変わってきます。課される税金の種類が変わってしまうと、非課税枠が活用できないので、設定には注意してください。

(3)非課税財産の活用

墓地や墓石、仏壇などは「祭祀財産」に分類され、相続税がかかりません。そのため、相続対策として生前に購入しておけば、課税対象となる相続財産も減るので節税になります。

お墓が必要だと考えているのであれば、生前に購入しておきましょう。都道府県によって差はありますが、約150万円~300万円程度の購入費となりますので、その分は課税対象額が下がるのです。

(4)養子縁組で法定相続人数を増やす

前述したように、基礎控除や死亡保険金の非課税枠は法定相続人の数に応じて金額が変わります。基礎控除では、法定相続人が一人増えれば、相続税の基礎控除額は600万円増えます。そのため、養子縁組によって法定相続人を増やせば、節税となります

世間では子供の配偶者を養子にしたり、孫を養子にするといったケースがありますが、この節税対策の注意点としては、実子がいない場合、養子は2人まで、実子がいる場合は1人までしか養子を法定相続人にできません

養子縁組を無制限に認めると、相続税逃れのために制度を悪用される可能性があるので、人数が制限されているのです。

また、法定相続人を増やすと、相続人同士の争いが起こる可能性も高くなります。法定相続人が増えるということは、それぞれの相続人の財産の取得分が減るからです。

よって、養子縁組を利用する場合は、家族同士でしっかり話し合いをしましょう。

 

【相続税対策のご相談は古川会計事務所・八王子相続サポートセンターまで】

相続税対策は、相続財産の内容・家族構成などの要素によって、取るべき手法も変わってきます。

対策をお考えの場合、相続専門の税理士に相談した方が確実でしょう。相続税の申告代行もやってもらえるのでお勧めです。

もし相続税についてのお悩み・ご相談がありましたら、八王子・多摩の古川会計事務所・八王子相続サポートセンターまでお気軽にお問い合わせください。

60余年の豊富な実績を持つ税理士が親切・丁寧に対応いたします。

投稿者: 古川顕史(公認会計士・税理士)

八王子相続サポートセンター センター長。 公認会計士・税理士。 早稲田大学商学部卒業 あずさ監査法人退社後、古川会計事務所入所。 八王子相続サポートセンター所長 相続税対策(納税予測、資産組替シミュレーション等)立案多数。